岡山の舞踊・演劇の感想

岡山のダンス(主にコンテンポラリーダンス)や演劇の感想を書きます。

第33回 岡山大学ダンス部定期公演『Reボーン!』レビュー

岡山大学ダンス部定期公演が「リボーン」した。例年ダンス部は5月に劇場での定期公演を実施してきた。第30回公演「湊」(2019)以降はコロナ禍による影響で、大学体育館にてクローズドな公演を行ってきた。今回4年ぶりに劇場公演が実現し、創作ダンスはもちろ…

劇団瀬戸内三大珍獣『人狼伝説』レビュー

劇団瀬戸内三大珍獣は、明誠学院高校で教師と演劇部顧問を勤めていた螺子頭斬蔵(ねじあたまきれぞう)が主催する岡山の劇団である。8年ぶりの新作『人狼伝説』は華麗な舞台装置と物語、そして素敵な演劇人によって魅力的な舞台に仕上がった。 舞台は大正時…

日本昔ばなしのダンス『つるのおんがえし』『ねずみのすもう』レビュー

むかしむかし、あるところにむかしばなしをダンスにしようとした近藤良平と、山口夏江というふたりの振付家がいました。山口夏江は『つるのおんがえし』を、近藤良平は『ねずみのすもう』と『かきのきじろべぇ』をおもしろいダンスで、おとなもこどももたの…

「5th IPU Dance Performance in Okayama 2022 」レビュー

2022年12月26日(月)に岡山市民会館大ホールにて「5th IPU Dance Performance in Okayama 2022 -第5回 IPU・環太平洋大学ダンス部主催発表会-」が行われた。環太平洋大学ダンス部主催の発表会で、環太平洋大学チアリーディング部やダンス部の学生が指導す…

劇団はぐるま『学演』レビュー

2022年12月17日〜18日、劇団はぐるまの公演「学演」が行われた。平成13年に廃校となった旧岡山市立内山下小学校で「歩み」と「夏芙蓉」の2作品が上演された「夏芙蓉」は日にちによって出演者が一部変わっており、私は17日に鑑賞した。 廃校となった学校の教…

『まつろわぬ民2022~更地のうた~』レビュー

『まつろわぬ民2022〜更地のうた〜』が2022年12月14日、天神山文化プラザホールで上演された。平成狸合戦ぽんぽこの主題歌『いつでも誰かが』で知られる白崎映美の主演の舞台。朗読劇と白崎映美のライブの2部構成で行われ、演奏家ファンテイルによるギターの…

公演情報「 日本昔ばなしのダンス 」

日時:2月19日(日)11:00~ 15:00~ 場所:西川アイプラザ5階 年齢:3歳以上 料金:一般2500円、3歳~高校生1000円 販売:12月9日(金)岡山シンフォニーホールチケットセンターやイープラスで販売 公式サイト:日本昔ばなしのダンス | 岡山芸術創造劇場…

燐光群『藤原さんのドライブ』レビュー

差別を知ること 岡山県出身の劇作家・坂手洋二率いる燐光群の新作『藤原さんのドライブ』が、2022年11月29日に岡山私立市民文化ホールで行われた。ハンセン病の療養所である長島愛正園を舞台にした作品である。 物語は現代で新型コロナウイルスと思わしき謎…

「そして、六度目の始まり」劇団ひびき レビュー 

共に食事をすることの大切さ 天神山文化プラザで公演された劇団ひびき60周年記念公演である。劇団ひびきは岡山でもっとも歴史のある劇団である。11月26日から27日に天神山文化プラザで上演された。今作は公演日によってエンディングが変わるマルチエンドを採…

Dance performance2022~今を描く~ レビュー

11月15日にDance performance2022~今を描く~が行われた。岡山県現代舞踊連盟の20周年公演である。岡山県で活動するダンサーたちが集い、各々の作品を発表した。まず感動したのはほぼ満員の観客席だ。もちろん、一つ席を空けての着席だったが、それでもコロ…

「二十一時、宝来館」 レビュー

「ばぶれるりぐる」は2020年劇作家協会新人戯曲賞受賞を受賞した竹田モモコ率いる劇団。その劇団による公演『二十一時、宝来館』が11月29日〜30日の2日間、天神山文化プラザで上演された。正直、ここ最近みた岡山の演劇の中で飛び抜けて面白かった。 舞…

第46回モダンダンス発表会 bitter quartet+「ヒハマタノボル」レビュー

11月23日(水)モダンダンス発表会が行われた。モダンダンスだけでなくヒップホップやロックダンスなど様々なジャンルが上演されたが、bitter quartet+の「ヒハマタノボル」は目を引いた。bitter quartetは岡山大学ダンス部OBによって構成された社会人ダン…

表現文化学科表現創造コース身体表現ゼミナール第17回卒業制作発表会『彩虹』感想

11月5日に就実大学で人文科学部表現文化学科の身体表現コースの学生たちによる第17回身体表現ゼミナール卒業制作発表会『彩虹(さいこう)』が就実大学で行われた。以下、作品の感想を述べることにする。 1/365 会社勤めと思われるラフな格好をした女性。タイ…

「みみをすます」 岩下徹即興ダンス レビュー

「みみをすます」は山海塾の踊り手、岩下徹の即興で踊られるソロ作品だ。タイトルは谷川俊太郎の同名詩から名づけられた。まず、特筆すべきは上演される会場だ。黒住教神道山の日拝所で行われた。黒住教とは岡山に本部を構える宗教だ。天照大神を崇め、毎朝…